大学病院での診察で、やはり、先天性股関節脱臼と診断されました。左右の股関節の角度がややずれていましたが、状態的には軽度とのことでした。
先天性股関節脱臼の治療
先天性股関節脱臼の治療では、リーメンビューゲルというベルト式の装具を三ヶ月装着します。オーバーオールの様な形状で足を開脚したまま固定する装具です。
なんと、お風呂NG!それから毎日、頭は沐浴用お風呂で洗い、体はすすぎのいらない沐浴剤をガーゼに浸し、拭いてあげました。毎日丁寧に拭いたので肌トラブルもなく、すべすべのまま過ごせました。(→先天性股関節脱臼③)
リーメンビューゲル装着初日
やはり、違和感しかない息子は延々と鳴き続けました。泣きすぎて疲れてうとうとして目覚めてまた泣く。その度に抱っこして落ち着かせて…徹夜でした。今考えればノイローゼというか鬱というか、眠れないストレスと疲れ、息子が可哀想という思いで、気持ちがいっぱいいっぱいになっていました。
翌日、かかりつけの小児科に行き、先生に「可哀想で見てられないから外したらダメですか?」と聞きました。本来行かなければいけないのは医大の整形外科なのですが、誰かに助けてほしい、と思ったんだと思います。
話しながら涙がでてきて、先生も看護師さんもびっくりされていました。先生に、「今は辛いかもしれないけど、将来のために今のうちにしっかり治してあげないと。慣れるまでの我慢よ。何日かしたら慣れてケロッとしてるから。」と励まされました。
やっぱり続けるしかないんだ、と思うのと同時に、ひとしきり泣いてスッキリしました。
わかったこと。 一人で抱え込んではいけない事
話を聞いてくれる人、相談出来る人、正しい方向に導いてくれる人がそばにいるって大事なことですね。
初日、ずっと泣き続ける息子と私は実家に泊まりました。当時アパートに住んでいたため、夜通し泣き続けたら近所からクレームがくるかもしれない、と思ったからです。
実家で母は、「そんなに泣いて可哀想に。外してあげれば?大したことじゃないのに大袈裟なんじゃない?」とずっと言っていました。次の日病院に行かなければ、外してしまっていたかもしれません。でも先生に「将来のためにも今しっかり治してあげて」と言われたことで、迷いがなくなり、目が覚めたような感じがしました。
あれ以来、母親としてちょっと強くなった様な気がします。考えすぎない、手を抜けるところは抜く、悲観しない。
ものは考えよう、気の持ちようですね。